妊婦のむち打ち症

  • 2015.04.13 Monday
  • 01:43
30代 女性


 1ヶ月半前に交差点で後ろから追突され、その直後から左頸に痛みを感じ気持ち悪くなった。整形外科でむち打ちと診断され、温熱療法や超音波治療を受けていたが、1ヶ月後に妊娠してることが分かり、治療法が制限されてから苦痛が緩和されなくなった。今は左の肩甲骨から左腕の付け根にかけて痛む。長く起きていられないので、仕事に戻れない。ととても困っておられました。

 こうした妊婦の治療では薬や物理療法でも使えないものが多く治療に難渋するものです。鍼灸治療は妊産婦に対する一定の注意事項を守れば、鎮痛や緊張緩和などの治療効果が得られるため大変役に立ちます。

 この方の場合、交通事故と妊娠の不安が重なったため、余計に症状をこじらせていたようでした。話を詳しく聞いて患者さんの不安を取り除きながら鍼灸治療を開始しました。

 初診時は1時間も起きていられなかったのですが、次第に起きていられる時間が延びてきて、治療開始から12日で職場に復帰し、ひと月後にはフルに仕事ができるようになり、3ヶ月間に16回の治療で良くなりました。夜間の左腕の痺れは、それまで使っていた低反発枕をバスタオルに変えさせたら治りました。


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治療のポイントはここ

 妊婦の治療で気をつけることは下腹や下肢への刺激です。上半身への軽刺激はそう心配することは無いようです。歯痛に対する鍼治療の鎮痛効果は目を見張るものがあり、妊婦にとってはありがたいものです。肩こりや頚痛は刺激量が多くならない限り大丈夫でしょう。

 鍼灸がどのぐらい子宮収縮に影響するかという学術論文は見あたりませんが、経験的には、玉川病院で産婦人科の医師との共同研究では、三陰交の刺激は子宮口をゆるめる働きがあることが分かっています。また、至陰のお灸で逆子が治るのは子宮の緊張に変化を与えるためではないかと思っています。

 家内の後産が遅れて体調が優れなかった時に、三陰交と足三里に強めのパルスを行ったら、首尾良く残っていたものを排出させることに成功し身体が楽になった経験があります。やはり
下肢のツボは子宮に影響を与える効果があるようです。妊娠中の刺激は慎重にすべきだと考えます。

 精神的なサポートも重要です。交通事故によるむち打ちの治療で一番重要なのは最初の一週間の安静です。あとはリハビリになります。すでに頚は回復過程に入っていますよ。と教えてあげると不安が減ります。また、妊娠も事故による悪影響は出ていないようなので、過敏になる必要は無い事を説明してあげるのも大事です。

今回の格言

薬が使えない妊婦の愁訴は鍼灸で解消してあげましょう
 

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