腕の痛みとしびれエトセトラ

  • 2020.01.23 Thursday
  • 00:21

JUGEMテーマ:健康

60代女性

 

「1週間前から左腕がしびれて痛んでる。整形外科で筋肉痛だろうと言われた。処方された痛み止めは効かす、湿布のほうが少し良いぐらい」と言って来院されました。

 

左を下にして寝ると2〜3時間で腕の後ろ側にしびれと痛みが出て来て、起きて動かすとましになるのをここ3日は繰り返しているそうです。日中しびれは出ないもののツッパリ感があり、中指と薬指に痛みを感じ、前腕はズキズキするとのことでした。

 

部屋の片付けをしたぐらいしか思い当たる原因は無いそうです。肩の前と後ろが凝っていたので、まずはそこを解してみました。

 

5日後にいらしたときも、症状は楽になっておらず、夜は上腕の後ろにズーンとした痛みが出て、手のひらにもズキズキとした痛みを感じるとのことでした。

 

そこで、もう一度丁寧に痛みの発信源を探索したら、上腕三頭筋の付け根(肩の後ろ)に押すと痛みが再現できるポイントが見つかったので、そこに鍼を打ったところ、6日後にいらした時には症状がほとんど良くなっていました。

 

結局3回の治療で終了となりました。

 

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治ってみれば、上腕三頭筋の付着部付近に出来た発痛源に、きちんと鍼を当てたら即効した症例です。ツボに当たれば気持ちいいほどスパッと効きます。

 

治療の決め手は正確に発痛源を見つけることですが、その前に筋膜痛かどうかの鑑別が必要になります。一般に筋膜痛は動作で誘発されるのが特徴とされています。しかし、正確には感作された(過敏になった)ファシアが物理的に刺激されると放散痛を発するので、局所に負荷のかかる姿勢でも、圧迫でも痛みは誘発されます。

 

そうなると、一見自発痛や、姿勢による痛みと区別がつかなくなる事があります。この方の場合も、動作による痛みの誘発という典型的な筋膜痛の症状ではなく、姿勢と圧迫が誘発因子でしたし、前腕や手掌にズキズキとした自発痛や、上腕後側にズーンとした鈍痛を訴えたので、神経根症や何らかの炎症の可能性も懸念されました。

 

また、ライトテストとモーリーテストが陽性で、前頸部と胸部にも発痛源があることを示唆する所見があり、肩甲骨下縁(大円筋)と小胸筋、腕橈骨筋などに圧痛が見られたため、まずは、診断的治療として、そうした圧痛部位を一様に刺鍼してみたわけです。

 

しかし、それらの部位に対する治療は十分な効果を得られず、上腕後側近位(上腕三頭筋長頭)の痛みと圧痛が強調される形になり、改めて上腕後側の発痛源を探索し、刺鍼したところ劇的に効果が現われました。

 

とは言え、始めから上腕後側近位の圧痛に刺鍼しても、全ての症状を消すには初診時に治療した部位にも後に刺鍼する必要が出ただろうと思います。それは、筋膜痛は主に使いすぎで起こるものなので、絞扼性神経障害も、筋や腱、関節などの軽微な局所的炎症も併発することが多いからです。

 

診断の肝は患部に起きている病態は一つとは限らない!

 

治療のコツは!発痛源は正確に捉える。

 

 

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