しゃっくり 

  • 2015.04.15 Wednesday
  • 22:42
80代男性

 8日前からしゃっくりが出て眠れない。3日して病院を受診し、漢方薬をもらい一週間してようやく少し眠れるようになってきた。仕事に集中しようとするとしゃっくりが出て困っている。鍼で何とかならないだろうかと治療に見えました。  

 この方の場合、腕立て伏せを激しくやった後にしゃっくりが出たそうなので、腕にあるしゃっくりのツボと、喉にある交感神経の興奮を抑えるツボを併せて治療しました。  

 喉のツボを刺激すると一時的にしゃっくりが強まったのですが、さらに3〜4分刺激を続けたら次第にしゃっくりの勢いが衰えてきて、そのうち患者さんは眠ってしまいました。刺激を止めて目が覚めるまで様子を見たらしゃっくりは止まったままでした。

 治療を終えて帰宅途中、人と話をしていたらしゃっくりが戻ってしまったものの、以前ほどの頻度ではなくなり、夜も床について30分ぐらいでしゃっくりが止まり眠れたそうです。

 翌日は何かに集中しようとするとしゃっくりが出る状態でした。この日も治療途中で眠ってしまい、しゃっくりは止まりました。3日目は、しゃっくりが時々出没するぐらいになり、4日目は発作が起きませんでした。それから5日して来院したときにはしゃっくりは完全に止まっており、いつもの生活に戻っていました。
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判断のポイントはコレ

 鍼灸院には実に様々な愁訴が持ち込まれます。その全ての治療経験があるわけではありませんし、治せる自信があるものでもありません。

 経験がない。自信がないそういう場合にどう対処するかが問題です。私は次のような基準で治療依頼を受けるかどうか決めています。

 すでに医療機関での診察と治療を受けており、それが妥当なものであること。にもかかわらず満足する効果が出ていないこと。重大な疾患の可能性が否定できること。もしくは、診断のし直しをするまでにしばらくの有余が見込めること。

 この方の場合、条件が揃っていたので治療することにしました。

 経験のない疾患に対する治療方針の決め方は、鍼灸が生体に及ぼす影響(鎮痛、筋緊張の緩和、血流改善、消化管の運動亢進、自律神経の調整、免疫機能の亢進、など)のなかから患者さんの病態を好転させる可能性があるものを選び、それを中心に治療を組み立てます。

 この方の場合、交感神経の興奮が引き金になっていたようなので、中頚神経節刺を選びました。幸いにもしゃっくりは止まり、貴重な経験をすることが出来ました。

 治療を試す回数や期間は、1〜2週間で3〜4回を1クールとしています。基本的に鍼灸治療で良くなるものは、数回の治療で好転してくるものです。良くなるかどうか試してみる場合は、なるだけ早めに結論を出すことが倫理上重要です。治療開始時にその旨説明して試させて貰います。それで結果が出なかった場合は、患者さんと相談の上その後の事を決めます。

 患者さんはこちらのアドバイスや考えを聞いてくることが多いものです。いろいろと調べておいて、出来るだけ患者さんに有益な情報を提供し、次の判断のサポートをします。

 こうしたやり方で沢山の挑戦をさせて頂きながら臨床経験を積んできました。おかげで、ずいぶんと治療の幅が広がり自信がつきました。また、患者さんにも喜んで貰いました。

 医療は常に限界への挑戦です。患者さんの安全を確保し、倫理上の配慮もした上で未経験の治療にも挑まねばなりません。治療者としてのハラを決める必要があるのです。

今回の格言

未経験の疾患は鍼灸で効果の出せる病態が見つかれば挑戦する

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